概説
日本では、健常に性行為があって2年間妊娠しない場合を不妊症と定義しているようです。最近では、不妊症の原因になりやすい病気も増加しており、10組に1組は不妊症という状況です。
一方では、不妊への対応は年々確実に進歩しているようで、少し前までは原因不明と片付けられていたものも原因が解明されてきたり、体外受精の技術が根付き、処置が受けられる病院や施設も全国的に広がっています。
症状
妊娠のメカニズムそのものが非常に巧妙に出来ており、性交、排卵から着床までのプロセスの何処かに問題があると妊娠が成立しないようです。
一人で複数の原因を抱えている場合も少なくないようですが、40%が女性側の問題、40%が男性側の問題、そして残りが双方に問題がある場合といわれており、ほぼ男女半々に原因があるようです。
主な原因
①排卵因子(排卵障害)
間脳、下垂体系、卵巣の異常により卵が育たない、育っても排卵できない状態。
②頚管因子(精子が子宮内に入る過程での障害)
頚管は子宮頚部から粘液が分泌され、精子の輸送経路として、また精子の細胞呼吸の培養地として重要な役割を果たします。この頚管粘液の産生が質的・量的に障害されている場合。
③子宮因子(排卵障害・着床障害)
子宮内膜症によって卵巣の内部や周囲に病巣が出来たため、卵の発育が妨げられ、排卵が障害される場合。
子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜炎や癒着などがあるため、あるいは内膜が厚くならないため受精卵が着床できない場合。
④卵管因子(受精卵の卵管から子宮への移動の過程での障害)
卵管が狭い、あるいは詰まっているために起こる通過障害の場合。
⑤男性因子(精子が子宮内に入る過程での障害、受精の障害など)
間脳、下垂体または精巣に異常があって正常な精子の産生が障害されている場合。または、神経系の異常などによる射精不能の場合。
⑥社会的因子
勤務過労などの社会的要因により、排卵に一致して性交をもつことが出来ない場合。
<当院での考え>
子供を授かるということは、とても色々な意味で大変なことだと思います。
今まで、子供が出来ないということで大変なご苦労をされておられる方々のお話を色々聞いてみると、不妊処置など辛い経験を何年もされ、精神的にも肉体的にも苦しまれている状況なのだと痛切に感じづにはおられません。
医学が進み不妊処置により子供を授かる方も増えておられるのでしょうが、まだまだ満足のいくような結果には程遠いように思います。
そのような状況の中、原点に返り、もう一度よく考えてみてください。
ご主人にも自分にも、何故子宝に恵まれないのか・・・・?
もしかしたら、最も大事なことをおざなりにしていませんか・・・?
自分の体は本当に出産に適した体になっているのか・・・?
ここが一番重要で大事なことなのではないでしょうか。
キーワードは自然治癒力です。